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OBインタビュー

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羽生直剛「必ずリスクを冒さなければいけないと言われ続けて...」


第7回OBインタビューは、今シーズンよりFC東京クラブナビゲーターに就任した羽生直剛。スカウト時代の2年間の活動や今後のビジョンなどを熱く語っていただきました。全3回に分けてお届けいたします。



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◆世界のビッグクラブの潮流?

世界はそうだと思いますよね。ただ、日本だと無理なのか、それはなぜなのか。納得できる理由があればいいけれど、今の僕自身はまだまだ勉強不足です。

だからこそ、学んでいく必要があると思っています。

◆その状況のもと、今後、取り組んでいきたいことはありますか?

スポンサーの獲得と同時に、まずは「スポーツやサッカーの魅力、素晴らしさを語ることのできる人間になる」ことが目標です。

特に今、新型コロナウイルスの影響で、サッカーのみならず、スポーツ全般を観ることのできない現状を多くの人は悲しんでいます。

だからこそ、悲しみの反対にある、スポーツやサッカーの魅力はこういうことだと丁寧に話せる人間になることを目指しています。

対企業ということで言えば、「これだけ魅力的なものだから、支援して頂けないか」と論理的に話せる人になりたい。個人的には、経営の学校に通い、会話のトレーニングも受ける予定です。

日頃から考えることや、勉強することは嫌いではなくて。これまでには経営の本なども読んできました。面白かったのは、橋下徹元大阪府知事の話。橋下さんは、1000段の階段の終わりが成功だとして、スタートから10段目に上るのがキツそうな階段があるけれど、だったら上るのをやめるのか?と。でもやめないよね、9段目まで行ってから考えるでしょう?……みたいな感じで。あの階段、上れなさそうだから行くのをやめようと思えば、何も起こらないよという話です。確かにそうだなと思いました。
 

◆リスクを恐れずにチャレンジする。それはイビチャ・オシム氏の影響も大きい。

あれだけ「何か起こすときには必ずリスクを冒さなければいけない」と言われ続けて。ラクな道を選ぶな、中間順位で満足するな、どんな形であれ、やるのであれば、一番を目指すしかないのだと。そんな教えを受けて、選手の時のプレースタイルはチャレンジしていたのに「今のニュウさんはずいぶん落ち着いちゃいましたね」と、言われるのはなかなか切ないです。

選手の時同様に「面白いことやってるな、リスクを冒してるな、走ってるな」と思われる人になりたいですよね。

足止まっちゃった、動くのやめちゃった、怖くなっちゃったかなと思われるのは嫌いです。
 

◆プレースタイルや責任感とともに、あまのじゃくなところもそのままに?

こんなことを言っていて、3年後ぐらいに「やっぱり無理でした」と諦める可能性だってなくはない(笑)。

でもね、やってみてダメだったとしたら、俺は別になんともないです。世間的には失敗って言われるかもしれないけれど、それよりもチャレンジをしないことのほうが嫌だから。

本気で自分や、自分を取り巻く環境や、サッカー界や東京を変えられるチャンスにできるかどうか。それはこれからの過ごし方次第。そこには不安もあるけれど、すごく楽しみでもあります。

選手としてや強化部の経験があり、そしてビジネスの部分も理解を深めていくことで、クラブで働く人たちや、支えてくださる方たちからも信頼を得られるようになりたいですよね。ファン・サポーターのみなさんと直接お目にかかる機会は少なくなると思いますが、自分の働き方から「羽生はまだまだチャレンジし続けている、プロフェショナルな働き方だ」と認めてもらえるように頑張ります。・・・・・・
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