レアンドロ<後編>
「サッカーと音楽の調和」
東京には中村拓海など技術に優れた若い選手がいる。ブラジル代表の経験を持つレアンドロに彼らの姿はどう映っているのだろうか。
「拓海もそうですし、クオリティの高い選手はたくさんいます。しかし、その持っている技術をいかに使えるか、というところが問題。そういうところが足りないと思います」
どこか教師のように語る彼は、音楽についての話になるとさらに目を輝かせた。沖縄キャンプで弾いていたピアノが印象的なレアンドロ。彼が好むのは教会の音楽なのだという。
足だけでなく、手先も非常に器用だ。ピアノ以外にもギターやコントラバスといった弦楽器を弾く。
「ギターはブラジルにいた頃から弾いていましたが、ピアノとコントラバスに関しては日本に来てから教えてもらいました」
日本在住ブラジル籍の先生に教えてもらったのだという。教会音楽やボサノバの香りがする。
音楽のリズムやハーモニーが直接サッカーに関係しているわけではない、とレアンドロは釘を刺す。ただ、好ましい影響はあるという。
「音楽は自分のメンタルのためにいいと思っています。それによって落ち着くということですね、その観点では関係していると思います」
楽器を奏で、ボールを蹴る。それが背番号20の日常だ。
「2021シーズンに向けて特別に意気込むことはありません。これまでどおり、多くのゴールを生み出したいと思います」
得点を重ねることも、彼にとっては日々の営みなのである。
・・・
前編はこちらから