携帯アクセス解析
back

ぽんぽこ広場

top
【久保田 尚子】みんなのスポーツ栄養栄養vol.6

こんにちは。FC東京栄養アドバイザーの久保田です。

今年は新聞やニュースで熱中症の多発がずいぶん報道されましたが、節電も言われる中、皆様も暑さに対しては特に気を使われたのではないでしょうか?

先月は“勝手に夏休み”で、『ぽんぽこ広場』をお休みしてしまい、ごめんなさい。先日、ある方から『夏カレー以来、更新がないですね~』と声をかけられてしまいました。私にとっては、嬉しい反響だったのですが、申し訳なかったと改めて反省しました。

さて、夏休みももう終わりましたが、まだまだ油断は大敵。9月になってからも真夏日を記録するときもあるくらいですから、天気予報を見ながら“残暑対策”は心掛けて下さいね。


<夏休みに感じたこと-1>

今年の夏休みは、FC東京のスクール生も含め、小中学生と『サッカー選手と食事の関係』についてお話しする機会が何回もありました。

サマースクールでの栄養講義

その経験から感じたことをちょっとご紹介しようと思います。

それは、小中学生が『サッカーを上手になるには、『練習+食事+睡眠が欠かせない』ということをしっかり理解できているのにビックリしたことです。

『もっとサッカーが上手になるためには、何が必要?』という問いに、答えてくれたものですが、『練習だけじゃないんだ!』という意識を持ってくれている人が多かったことに、きっと日頃からご家庭で“食”を大事にした取り組みをしていただいているのだなぁ、あるいはコーチたちが練習の前後に『ご飯もしっかり食べようね!』などとサッカーを外から支える言葉を子どもたちに伝えて下さっているのだなぁと嬉しく思いました。

トップスポーツ探検隊

栄養アドバイザーの立場で言わせていただくと、『練習効果を上げるためには食事は絶対欠かせない』ということを子どもたちが知っていてくれることは大感激なんですね。

これからは、ふだんの生活でももちろんそうですが、練習の効果を実感する大会などで、食事にちょっと気を使うこともとても大きなポイントです。

これから秋に向かっては、大会なども多く予定されているかと思います。どうぞ大会に臨むにあたって、試合の前日、当日の朝、お弁当、水分補給…とそれぞれの注意点、確認してみてくださいね。


<夏休みに感じたこと-2>

二つ目は、水分補給の大事さが本当に普及してきているということです。

今年も確かに熱中症で救急車搬送されたというニュースはありましたが、実は救急車で搬送されたという人は、必ずしもスポーツ中とは限らないのです。普通の生活の中や仕事中という方もかなり多かったのが現状だったようです。(つまり、スポーツ中に限らず、ふだんの生活でも水分補給を怠らないなどの注意が必要ということです)

私が夏休みの間に触れあった小中学生やその保護者の方からも、水分補給についての質問をずいぶん受けました。しかも、何を飲むのがふさわしいのか?とか、スポーツドリンクならどれでも同じか?とか、内容的にも突っ込んだものがありました。

『知って防ごう 熱中症』という日本体育協会のスポーツによる熱中症予防キャンペーンは、すごいなぁ~と改めて思いました。

今年は、日本サッカー協会でも20数年ぶりに『ピッチでは水だけ』という規則に大きな改革がありました。ご存知かもしれませんが、具体的には『スポーツドリンクを認める』ようになりました。だからと言って、何が何でもスポーツドリンクということではなく、水や麦茶とスポーツドリンクの特徴をしっかり理解して、使い分けてくださいね。

みなさまも、これからあるサッカー大会や学校の運動会でも、スケジュールに合わせた水分補給をして下さいね。

秋は、『スポーツの秋』『食欲の秋』など、四季の中でも『○○の秋』という表現がいろいろ言われる心地よい季節です。夏はちょっと遠慮気味だったサッカーも、どうぞ思う存分楽しむなど、秋を満喫してくださいね。


トップチームは今シーズン初の連敗を喫してしまいましたが、首位をしっかり維持しています。選手も客観的に自身やチームを見つめているようですのでこれからに期待しながら、残り16試合に温かいご声援をよろしくお願いします。

<試合日の食事>
※“試合”をキーワードにした時の、食事の注意点はなんといっても『エネルギー補給』をすることです。試合中に全力で戦える体を動かすエネルギー、監督やコーチの声をしっかり聴いたうえで、頭で考えたサッカーをする脳を働かせるエネルギー、どちらも食事次第です。

エネルギーの素は《主食》をいかにしっかり食べたか?によるということを親子で共通理解しておくことが大事です。
そのためには、前日の夕食もいつもよりご飯多め、おかずはやや控えめ、当日の朝食もごはんをしっかり食べてから出かける、お弁当もおにぎりなど《主食中心》を心掛けることです。そして、夕食にこそ頑張ったことへのご褒美として、大好きなおかずも出してあげてください。

※真夏でなくても熱中症予防への心がけは大事なことの一つです。そのためには、水筒やペットボトルを持ち歩くことなどの注意は夏と同様です。そして夏場にも言えることですが、水分補給は“食品・料理”からも出来るということです。


(c)F.C.TOKYO